鉛筆を正しく持つことは本当に必要か?



私自身は鉛筆の持ち方が正しくありません。何度も直そうと試みましたが、うまくいきませんでした。特に不都合も感じなかったので、「持ち方が悪くても字さえうまく書ければよい」と開き直っていたのが正直な気持ちです。しかし、鉛筆の持ち方についての研修会(高島喩先生)へ参加し、「正しい持ち方」の必要性を実感できました。持ち方が悪いことの不利益は以下のことだと感じました。

@鉛筆を強く握ることで、持ち方が崩れます。強く握るので、「ぺんだこ」ができます。長時間の筆記は指が疲労するためできません。

A強く握りしめるので、指が自由に動きません。正しい持ち方で描いた円と悪い持ち方で描いた円の大きさを比べると正しい方がはるかに大きいことが分かります。つまり、持ち方が悪い場合は指だけでなく手首を動かし続けなければ書けないということです。

B以上のことから余分な力が入りすぎ、慢性の肩こりの原因の一つになる等文字を書くことで疲労が重なることになります。

C持ち方が悪いため、指で鉛筆の先を隠してしまうことがあります。普通の姿勢では鉛筆の先が見えないため、上体を左に傾けて書く癖がつき、姿勢が悪くなります。また、右目と左目の視力に偏りが生じる場合もあります。

D正しい持ち方の場合、親指・人差し指・中指が自由に動き、指の巧緻性が増します。つまり、指先が器用になると言うことです。

E強く握っているため速く書くことができません。もちろん板書をノートに写したり、調査活動時にメモを取る速度が遅いということです。小学校の間はそれでも間に合うかもしれませんが、中学校になって教師の板書スピードが上がったり、書く量が増えた時には対応できません。高校・大学に進んで教師が黒板にはキーワードだけしか書かなくなると、口述筆記になります。そこでは、ノートをとることができなくなり、もちろん成績にも影響してくるということになってしまいます。

就学前や小学校低学年の間に是非正しい持ち方を定着させたいものです。ところで、私自身にも上記のことがすべて当てはまっていたことに驚きました。そこで、高嶋先生にいただいた矯正器具(ゆびっくす)を使って本気で取り組んだ結果、かなり正しい持ち方にすることができました。矯正器具には種々ありますので、まずは自分から試してみるのも良いでしょう。

最後に、「正しい鉛筆の持ち方」を知っていますか?人差し指と鉛筆がくっついていないとだめですよ。